受賞者からのメッセージ

小林 敬明(こばやし たかあき)

2018年度最優秀賞

◆受賞プラン名

国内外初、重ね書きメモソフトAxelaNoteとAIによる教育生産性向上

株式会社TransRecog 代表取締役 CEO
第5回全国創業スクール選手権で中小企業庁長官賞を受賞

小林 敬明さん

18年間に感じた不便さを解消してくれる世界初のWindows用追記アプリを開発

「書き込み禁止のPDFデータに簡単に文字が書き込めたら、仕事の効率が良くなると思いませんか?」
画面に表示されているPDFなどの電子文書の上に半透明の仮想的な「紙」を重ね、電子文書にメモ書きなどができるWindows用アプリ「重ね書きメモアプリケーション」のAxelaNote(アクセラノート)を開発した、株式会社TransRecog(トランスレコグ)の代表取締役CEO小林敬明さんは言います。
「18年前、社会人になって直ぐ、仕事をしていてPDF等の電子文書に直接文字が書き込めたら、ずっと作業効率が良くなるのになぜないのだろうと思い、18年間探したけれどありませんでした」
そこで小林さんが思いついたのが、書き込みが禁止されているデータの上に半透明のシートを載せて、そこに自由に文字が書き込めるソフトを作ったらどうだろうか?というアイディアでした。画像加工用のアプリなどをお使いの方は、レイヤーを1枚追加することをイメージしていただければ、分かりやすいと思います。公的な書類や図面など原本を書き換えてはいけない文書の、フォーマットやレイアウトを壊してしまう心配なく、簡単に文字を書き加えることができるのが、小林さんが開発したAxelaNoteです。授業や会議などでのノート取りにも利用できるので、データの共有や保存もスマートに行うことができます。
「発明には、自分が欲しいと思い作ったものと、多くの人のことを思い作ったものの二つがあると聞いたことがあります。AxelaNoteはまさに前者ですが、公開後は後者となりました」

ITで世界中の人々の知的活動をより活発にしたい

「その紙の出力、なくすことができます。そして、労働時間の短縮にも繋がります。さらには、情報管理の観点からも大きな力を発揮します」と小林さん。
AxelaNoteは、文書作成・閲覧ソフトの上で「半透明で」動くWindows用追記アプリで、これまでになかった本物のデジタルトランスフォーメーションです。紙の節約だけでなく、作業効率を上げることで生産性向上による働き方改革にも貢献します。紙を出力しないこと、書き換えてはいけない文書をそのまま使用することで、重要データの改ざんの抑止に繋がり、情報漏洩のリスクを低減することができます。
「AxelaNoteの特長の一つは、表示が絶対に崩れないということです。また、既存の純正ソフトを改造することなく、重ね書きのメモが書き込めることにあります。しかも、電子文書には一切変更を加えません。元のデータに一切変更を加えない点については特許出願済みです」と小林さん。表示が化けてしまうこともあったこれまでの互換ソフトと異なり、世界で初めてPDFを一切更新しないWindows用アプリが誕生しました。
AxelaNoteを起動すると、Acrobat Reader DCで表示した文書上にある透明な画面に、キーボード、ペン、マウスなどで自由に追記ができるようになります。SurfaceなどのWindowsタブレット向けのアプリですが、一般のWindows PCにも対応していて使用が可能です。
「AxelaNoteのもう一つの特長はコストにあります。基本機能は無料で、フル機能を使っていただいても月額390円で利用できます」と、小林さん。導入のしやすさもあり、2018年6月にベータ版を公開し、2019年の2月11日には正規版を公開。IT系雑誌等でも取り上げられ、多くの問合せが来ているそうです。
「みたかビジネスプランコンテストでの最優秀賞の受賞など、各コンテストの受賞は、多くのメディアで取り上げられることとなり、広告を大きく打つ前から多くの人に知っていただくことができました。AxelaNoteは現在、公開中です。基本機能は無料ですので、是非ダウンロードしてみてください!」

三鷹から全国へ、そして世界へ

2019年2月に開催された「第5回全国創業スクール選手権」で、AxelaNoteは中小企業庁長官賞をいただきました。同選手権は、日本全国の「認定創業スクール」と、地域のビジネスプランコンテスト「連携コンテスト」から推薦された優秀なビジネスプランを表彰するものです。小林さんは、ビジネスプラン124件の応募の中から、10名のファイナリストに選ばれ、見事受賞となりました。
さらに、経済産業省とNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が主催し、総務省とNICT(国立研究開発法人情報通信開発機構)が共催するピッチイベント「No Maps NEDO Dream Pitch with 起業家万博」において、AxelaNoteは、NEDO実行委員長賞(優秀賞)とNICT賞(北海道起業家万博賞)をダブル受賞しました。
「AxelaNoteは、みたかビジネスプランコンテストで最優秀賞を受賞したのをはじめ、多くのビジネスプランコンテストで高い評価をいただくことができました。おかげで、本格的な広告宣伝を行っていないのに、多くの企業からお問合せをいただいています。これからも機能追加の充実を図ると共に、利用者にとっての便利さも追求していきたいと思っています。また、海外販売の展開も視野に入れています。まずは、英語版からですね。夢は世界に広がります」と小林さんの夢は広がります。
また、みたかビジネスプランコンテストの特典の一つに、「SOHOオフィス等優先利用賃料免除」があります。
「独りで集中して作業をしたい時には、SOHOパイロットオフィスを活用しています」と笑顔で語ってくれました。


戸田さん

2018年度 ファイナリスト

◆プラン名

上手でなくてもいいんだよ。楽しめることがいちばん大切。音楽を楽しむ心の種まきプロジェクト「おんがくあそび」

ハグメイツ代表

戸田 美保さん

音楽教室の体験をもっともっと楽しいものに

 従来の音楽教室に留まらず、0歳からのリトミック等にも力を入れ、音楽を活かした子育て支援プログラム企画も手がけるハグメイツ代表の戸田美保さんは、
「子どもが小さいうちから音楽教室に通わせる保護者の方の大半は、子どもに楽器を演奏する技術を教えてほしいと願っていると思います。また、教える側も演奏技術を教えることに固執しがちな傾向にあると思います。しかし、技術習得にばかり力を入れる教室では、子どもたちが音楽を楽しく感じられなくなってしまうこともあります。

 プログラム『おんがくあそび』は、音を聴ける耳や心を育てるだけでなく、聴いたことや見たこと、考えたことを表現できる心や身体を育て、感じたことを育み創る力になるように考えられています。
 音楽って聴いているだけで楽しいし、音楽に合わせて身体を動かすだけで楽しい、という、そのことを子どもたちみんなに知ってもらいたい。その思いで、子どもたちに音楽が楽しいものだと伝えるプログラム『おんがくあそび』を考えました」と、ビジネスプランコンテストに応募した独自の音楽教室に対する熱い思いを語ってくれました。

より多くの人に音楽を楽しんでもらうために、同じ志をもつインストラクターを養成して、「おんがくあそび」を届けたい

基本プログラムの「赤ちゃんのための#おんがくあそび」や「1・2歳の親子リトミック」、「2・3歳のリトミック」、「年少ピアノ&リズム」、「年中ピアノ&リズム」のほか、ピアノ、ソルフェージュ、ボイストレーニングなどの個人レッスンも行っている「ハグメイツ」。三鷹教室と花小金井教室を中心に、三鷹市や武蔵野市、西東京市近郊で活躍を続けています。また、子どもたちが音楽に触れる機会を増やすために、同じ志をもつインストラクターを養成して「おんがくあそび」を広めていきたいと考えているそうです。

「2019年4月に音楽教室発表会『マリンバ&ピアノ(出演:リミトーン)』『#キャベッツさんとおんがくあそび(出演:キャベッツさん)』、5月に『花とあそぼ♪季節のフラワーアレンジメント』を開催しました。三鷹市芸術文化センターの地下にある音楽練習室が主な会場ですが、三鷹にお住まいの方でも音楽教室を行っているのを知らない方が多くいました。『みたかビジネスプランコンテスト』に出場したことで、これまで以上のお問合せをいただくようになりました」と戸田さん。子どもたちの音楽周辺環境を整えるために、年間を通してさまざまなイベントを開催していきたいそうです。

三鷹市の創業等支援補助金の交付を受け、念願のアイリッシュハープを購入しました

「『みたかビジネスプランコンテスト』のファイナリストに進むことができたおかげで、三鷹市の創業等支援補助金の交付を受けることができ、念願のアイリッシュハープを手に入れました」と、戸田さん。

 アイリッシュハープの出番も今後増えそうで、まずは手軽にアイリッシュハープに触れてほしいという思いから、2019年6月には三鷹駅前のカフェで「アイリッシュハープ カフェコンサート」を開催しました。今後もたくさんの音楽イベントを開催する予定です。

 みたかビジネスプランコンテストの応募をきっかけに、いろいろなアイディアや企画を考えました。そして、ファイナリストになってから、たくさんのイベントが実際に動きはじめました。みなさんもぜひ、応募して、次のステップへと進んでいただければと思います」と戸田さんは語ってくれました。

■戸田さんのイベント情報など、詳しくはハグメイツのホームページ
 https://hagu-mates.com をご覧ください。